WINERY JUN Fukushima / Kitakata

コラム

りんごの種類|色・味・産地・用途で選ぶ失敗しない品種の選び方

#シードル

りんごの種類|色・味・産地・用途で選ぶ失敗しない品種の選び方

青果売り場に並ぶりんご、様々な品種からどれを選べばいいか迷ってしまうことはありませんか?
迷うのは絞り込む順番が決まっていないから。色・味・産地・用途の順に見ていけば最適な品種に絞り込めるんです。

この記事では主要20品種を一覧にしたうえで、甘いものと酸っぱいもの、生食と加熱、自宅用と贈答用の分かれ目を整理しました。

※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「りんごの品種」
https://www.aomori-ringo.or.jp/variety/
※出典:農林水産省「令和4年産りんごの結果樹面積、収穫量及び出荷量」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/sakumotu/sakkyou_kajyu/ringo/r4/index.html

りんごの種類一覧|主要20品種と収穫時期

りんごの品種は数こそ多いものの、実際に流通しているのは限られた顔ぶれです。

主要品種の紹介の前に|主力は「ふじ」

日本で栽培されているりんごは約2000品種あります。しかし、実際に流通するのはごく一部にすぎません。
青森県りんご対策協議会によると、青森県内で主に栽培されているのは約50品種ですが、市場に出荷されるのは約40品種にとどまります。
さらに同協議会の調べでは、青森県内の品種別栽培割合の約5割を「ふじ」1品種が占めています。
売り場に並ぶ顔ぶれを押さえれば、選択肢はぐっと絞り込めます。

▼りんごの品種数の目安

りんごの品種数の目安

※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「りんごの品種」
https://www.aomori-ringo.or.jp/variety/
※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「青森りんごの生産量」https://www.aomori-ringo.or.jp/overview/volume/ 

主要20品種の特徴と収穫時期の一覧

店頭で出会う可能性が高い20品種を、収穫時期の早い順に並べました。りんごの種類一覧を時系列で見ると、旬が3か月以上にわたって移り変わることがわかります。

探している品種がある場合、まず収穫時期をご確認ください。

▼主要20品種の特徴と収穫時期

品種名果皮色味の傾向収穫時期
シナノリップ紫紅色糖度14〜15%で濃厚8月中旬〜下旬
未希ライフ紅色甘みと酸味のバランス型8月下旬〜9月上旬
きおう黄色甘みと酸味のバランス型9月上旬
つがる紅色甘みが強く酸味は控えめ9月上旬〜中旬
秋映濃赤色酸味がやや強く芳醇な香り9月下旬〜
トキ黄色甘みが強く香りがよい9月末〜10月上旬
早生ふじ紅色糖度が高く酸味は控えめ10月上旬
シナノスイート紅色酸味が少なく果汁が多い10月上旬〜
紅玉濃紅色甘酸っぱさが際立つ10月中旬
世界一鈍紅色酸味が少なく甘い10月中旬
ジョナゴールド黄色地に紅色甘みと酸味のバランス型10月中旬〜下旬
陸奥緑黄色〜ピンク色香りがよく果肉が硬め10月中旬〜11月上旬
北斗紅色蜜が入りやすく甘酸適和10月下旬〜11月上旬
シナノゴールド黄色高い糖度と十分な酸味10月下旬〜11月上旬
星の金貨黄色糖度15〜16%程度で皮が薄い10月下旬〜11月上旬
王林緑黄色酸味がほとんどなく芳香10月下旬〜11月上旬
ぐんま名月黄色蜜が入りやすく甘い10月下旬〜11月上旬
ふじ(サンふじ)褐紅色甘さと酸味のバランス型10月下旬〜11月中旬
金星淡黄色〜緑黄色濃厚で甘みが強い11月上旬〜中旬
こうこう黄色甘みが強く蜜が入る11月上旬〜中旬

※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「りんごの品種」
https://www.aomori-ringo.or.jp/variety/
※出典:JA全農長野「りんご三兄弟®」
https://www.nn.zennoh.or.jp/fruits/three_apple_brothers/
※出典:長野県農業関係試験場「シナノリップ(オリジナル開発品種)」
https://www.agries-nagano.jp/original_breed/481.html
※出典:弘前大学 生物共生教育研究センター「リンゴ新品種」
https://nature.hirosaki-u.ac.jp/kyousei/research/apple.html

色で選ぶ|赤・黄・青で違う甘さと酸味

果皮の色は、味を推測するときの最初の手がかりになります。赤・黄・青(緑黄)の3系統で、甘味と酸味の出方には傾向の違いがあります。

果皮色別|甘味と酸味の強さ

赤いりんごは甘味と酸味の両方を備えた品種が多く、黄色や緑黄色のりんごは酸味が控えめで香りが立つ品種が中心です。

りんごの赤は完熟に向かう過程でつくられるアントシアニンという色素によるもので、緑色の色素が抜けたあとに赤や黄色の色素が現れます。

JA全農長野によれば、品種ごとに含まれる色素の量が違うため、皮の色にも差が出てきます。

▼果皮色別の味の傾向と代表品種

果皮色別の味の傾向と代表品種

※出典:JA全農長野「りんご三兄弟®」
https://www.nn.zennoh.or.jp/fruits/three_apple_brothers/
(一社)青森県りんご対策協議会「りんごの品種」
https://www.aomori-ringo.or.jp/variety/

産地で選ぶ|青森・長野・岩手・福島の主力品種

産地が違えば主力品種も変わります。

青森県が全国収穫量の約6割を占める

国内のりんごは、上位数県に生産が集中しています。農林水産省の令和6年産の調査によると、全国の収穫量は60万9200トンで、都道府県別の収穫量割合は青森県が61%、長野県が17%、岩手県が6%。この3県だけで全国の約8割を占めます。

青森りんごから選ぶなら、県内の品種別栽培割合で約5割を占める「ふじ」を筆頭に、「王林」「つがる」「ジョナゴールド」の4品種が中心になります。

▼都道府県別の収穫量割合(令和6年産)

都道府県別の収穫量割合(令和6年産)

※出典:農林水産省「令和6年産りんごの結果樹面積、収穫量及び出荷量」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/sakumotu/sakkyou_kajyu/ringo/r6/index.html
※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「青森りんごの生産量」
https://www.aomori-ringo.or.jp/overview/volume/

長野県のオリジナル品種「りんご三兄弟」

長野りんごの種類は、県のオリジナル品種で見分けられます。秋映・シナノスイート・シナノゴールドの3品種を、JA全農が「りんご三兄弟®」として商標登録しました。出荷は9月下旬から10月中旬へ、この順に移り変わります。

▼りんご三兄弟の特徴の違い

りんご三兄弟の特徴の違い

※出典:JA全農長野「りんご三兄弟®」
https://www.nn.zennoh.or.jp/fruits/three_apple_brothers/

岩手・福島など東北各県ゆかりの品種

東北の各県にも、それぞれゆかりの品種があります。

岩手県は収穫量で全国3位の産地であり、黄色いりんご「きおう」は岩手県園芸試験場(現・岩手県農業研究センター)が育成しました。青りんごの種類を代表する王林を生み出したのは福島県の生産者です。

▼東北各県ゆかりの品種

東北各県ゆかりの品種

※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「りんごの品種」
https://www.aomori-ringo.or.jp/variety/
※出典:農林水産省「令和6年産りんごの結果樹面積、収穫量及び出荷量」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/sakumotu/sakkyou_kajyu/ringo/r6/index.html

用途で選ぶ|生食・アップルパイ・ジュース

同じりんごでも、生で食べるか加熱するかで選ぶべき品種が変わります。判断の軸になるのは酸味の強さと果肉の硬さです。

生食なら甘味と食感で選ぶ

生食で迷ったら、甘みと食感の2軸で絞ってください。

 甘さ最優先なら、酸味の少ないシナノスイートや王林、蜜の入るふじが候補です。
歯ごたえを求めるなら、果肉が硬いシナノゴールドや秋映を選びましょう。やわらかめの口当たりが好みなら、「ふじ」よりやや軟らかい早生ふじの代表格「ひろさきふじ」が向きます。

▼生食で選ぶときの目安

生食で選ぶときの目安

※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「りんごの品種」
https://www.aomori-ringo.or.jp/variety/
※出典:JA全農長野「りんご三兄弟®」
https://www.nn.zennoh.or.jp/fruits/three_apple_brothers/

アップルパイやジュースに向く酸味の強い品種

加熱調理に向くのは、酸味の強い品種です。

 焼くと甘味が前に出るため、酸味の弱い品種では味の輪郭が残りません。定番は紅玉で、ジュースやお菓子、料理用としても人気の高い品種です。黄色い品種のなかでは、酸味のあるシナノゴールドをアップルパイに使ってみてください。

▼用途別に向くりんごの品種

用途向く品種理由
アップルパイ・タルト紅玉、シナノゴールド加熱で甘味が出ても酸味が骨格として残る
ジャム・コンポート紅玉、ジョナゴールド酸味が強く、仕上がりの味が締まる
ジュースジョナゴールド、シナノゴールド果汁が多く、酸味が残るため味がぼやけない 

※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「りんごの品種」
https://www.aomori-ringo.or.jp/variety/
※出典:JA全農長野「シナノゴールド 長野県生まれの品種」
https://www.nn.zennoh.or.jp/products/fruits/more/apple/post-11.php

自分用にも贈り物にも|品種が分かるりんごのお酒

りんごは箱で届くと、場合によっては食べ切るのが大変で持て余すことがあります。その点、りんごから造るお酒シードルなら、常温で置けて、飲みたいときに冷やして1本開けるだけ。冷蔵庫を占領することもありません。

加工品には、何のりんごで造ったのかがわからないものが少なくありません。福島県喜多方市のアイプロダクツ株式会社が営むワイナリー「WINERY JUN」の「喜多方シードル」は、雄国山麓で育った完熟の「ふじ」だけを使った辛口のスパークリングです。

完熟したふじを、1本に約1.5kg分使っています。香りと酸をそのまま残す造り方なので、ふじらしさが素直に出ます。辛口で食事の邪魔をしないため、平日の晩ごはんに合わせても、お祝いの席で開けても様になります。

ラベルには、喜多方の書家・高橋政巳さんの古代文字を使用。箱を開ける前から、贈り物らしい佇まいがあります。

喜多方シードルのイメージ

▼贈るときに知っておきたいこと

項目内容
価格2,442円(750ml)/1,837円(ハーフ・375ml)※いずれも送料込み
ギフト箱対応あり
熨斗対応あり
送料送料無料。クール便を希望の際は全国一律300円(夏季期間は奨励)

※価格・送料は2026年11月時点。お酒のため、20歳未満の方への贈り物には使えません。

1本は自分用に、もう一本はギフト箱を付けて贈り物にという買い方もできます。まずは自分で確かめてから贈る。それがいちばん確実な選び方かもしれません。

よくある質問|りんごの種類と選び方

サンふじと「ふじ」は違う品種ですか?

いいえ、同じ品種です。違いは袋をかけて育てるかどうかにすぎません。無袋で育てたものを「サンふじ」と呼び、長野県ではこちらが主流だとJA全農長野は説明しています。この呼び方は1983年に商標登録されました。

※出典:JA全農長野「りんご三兄弟®」
https://www.nn.zennoh.or.jp/fruits/three_apple_brothers/
※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「りんごの品種」
https://www.aomori-ringo.or.jp/variety/

蜜が入っているりんごほど甘いのですか?

蜜そのものは甘くありません。正体はソルビトールという糖アルコールで、完熟して糖への変換が止まったときに細胞のすきまへ溜まります。つまり蜜は完熟の目印です。サンふじやぐんま名月は蜜が入りやすく、シナノゴールドや王林には入りません。

※出典:JA全農長野「よくある質問(果実について)」
https://www.nn.zennoh.or.jp/faq/2021/12/post-39.php
※出典:(一社)青森県りんご対策協議会「りんごの蜜自体は甘くない?」
https://www.aomori-ringo.or.jp/20240315/3570/

おいしいりんごの見分け方はありますか?

あります。同じ品種のなかから1個を選ぶときは、色づき・重さ・果皮の3点を見てください。

▼売り場で確認したい3つのポイント

  • 品種本来の色にしっかり色づいているものを選ぶ
  • 同じ大きさなら、重いほうが果汁を多く含んでいる
  • 果皮がベタつくものは完熟のサイン(ワックスではなく果実由来の成分)

※出典:JA全農長野「りんご三兄弟®」
https://www.nn.zennoh.or.jp/fruits/three_apple_brothers/

まとめ|りんごの種類は目的から選ぶ

りんごの種類は多くても、選ぶ軸を先に決めておけば売り場で迷いません。

▼この記事のまとめ

  • 日本の品種は約2000品種だが、収穫量の約5割は「ふじ」が占める
  • 果皮の色は味の目安になるものの、シナノゴールドのような例外もある
  • 青森県は全国収穫量の61%を占め、長野県はオリジナル品種に強みがある
  • 生食は甘味と食感、加熱調理や加工は酸味の強さで選ぶ
  • 贈答用は貯蔵性の高い品種か、日持ちする加工品から選ぶ

品種ごとの違いは、りんご1個が持つ個性そのものではないでしょうか。喜多方シードルは、喜多方産の完熟「ふじ」だけを使った辛口のスパークリングです。 りんごの洗浄から瓶詰め、澱引きまでをすべて手作業で行い、辛口ながら香りの立つ味わいに仕上げました。慣れ親しんだ「ふじ」が別の姿に変わる瞬間を、この1本で確かめてみてください。

無濾過・手作業のワイン造りを紹介するイメージ