ぶどう畑成長日記・2020年

ぶどう畑成長日記・2020年

 2020年の秋も深まり、年末を意識し始めた今日この頃です。
 遅くなりましたが、自社畠である喜多方市・雄国の葡萄畠の状況を報告します。

春~夏

 年初から新型コロナウィルスに翻弄された一年でしたが、4月初旬の雪解けとともに葡萄はすくすくと生長しました。2020年6月の葡萄の状況は写真のように順調でした。

 7月に入ってからは梅雨空が長く続きました。雨に打たれながらも葡萄は健気に育ちました。しかし、結実しない房も散見され、順風満帆とは言えない様子が見てとれました。

 8月初旬まで梅雨明けが延び、梅雨明けとともに一気に気温が上がりました。

 人間同様、葡萄もふーふー言っている様子が感じ取れました。高湿度の後に高温に晒されたせいか、縮んだようになった実が多く現れました。その様な実は色艶が悪く、ハリがなくなっていました。病気も出始めました。これは大変とボルドー液の散布をしたところ、状況は安定しました。

9月 収穫

 昨年(2019年)の9月には特別会員の皆さんと収穫祭を行ったのですが、今年はコロナ禍で福島県外からのお客様をお招きすることができませんでした。2020年9月末に仲間内で収穫を行いました。生き残ってくれた葡萄に感謝しながら収穫しました。思っていた以上に収量があり、葡萄の生命力に驚きました。

 収穫した葡萄は早速仕込みをし、ワイン造りに着手しました。どの様なワインに変身するのか、楽しみです。収穫後の葡萄の木には防除を施しました。

11月 剪定指導

 そして11月6日、我らが指導者、道法正徳さんに雄国に来ていただき、剪定の指導をしていただきました。道法スタイルはユニークな育生方法で、「マル農のひと」という本にわかりやすく解説されています。上に伸びる枝を束ねてドンドン上に伸ばす方法です。一般的なワイン用葡萄の栽培方法とはかなり異なります。木の姿を見て頂けば直ぐにその差が判りますので、是非雄国までお越し下さい。

道法スタイルが紹介されている「マル農のひと」

 なんとか収穫までたどり着きましたが、ヒヤヒヤ、ドキドキの一年でした。今年は寒さの到来が早い様に感じます。昨年は少なかった雪ですが今年はどっかり積もりそうな気がします。葡萄の木達が健全に越冬してくれることを期待し、「また来年会おうね」と声をかけました。